検索したら、AIが答える時代の広報
株式会社往来 / 全10枚構成・実測データ35件に基づく
ポイント:「これからAIの時代が来る」という話ではありません。すでにこの画面で商品が説明されている、という話です。
これまでの広報の仕事が「メディアに正しく載せること」だとすれば、そこに「AIに正しく語られること」が加わりました。
そのための取り組みを AIO(AI検索最適化)と呼びます。中身は難しいものではありません。AIが読める形で、正しい一次情報を出しておく——それだけです。何をどう直すかは、07で具体的にご説明します。
その前に。御社が今、AIにどう語られているか。35件の質問を実際にAIに投げて調べました。結果が次の3枚です。
| 検索キーワード | AIの要約 | 最初に紹介されるのは |
|---|---|---|
| 納豆 おすすめ メーカー | 表示された | タカノフーズ(「日本一」の冠も同社)。ミツカンは2番手 |
| お酢 ドリンク おすすめ | 表示された | 美酢(CJ FOODS JAPAN)。フルーティスは2番手 |
| めんつゆ 違い メーカー | 表示された | ヤマキ。追いがつおつゆは2番手 |
| ぽん酢 おすすめ | まだ表示されない | —(従来の検索結果のみ) |
| 鍋つゆ 人気 市販 | まだ表示されない | — |
使い方をAIに聞く質問10件(ChatGPT・Gemini×5問)を調べました。
注目すべきは、ぽん酢というカテゴリ自体は勝ち続けていることです。豚しゃぶでも餃子でも、AIはぽん酢を上位に挙げます。消えているのは「味ぽん」という名前だけです。
買い物メモに「ポン酢」と書かれるか、「味ぽん」と書かれるか。用途の質問への対策とは、この差を埋める仕事です。
この質問にAI(Perplexity)が答えるとき、参照候補の筆頭は「味ぽんは体に悪い?」と題した第三者ブログでした。「医師が避ける食品添加物ワースト3」というYouTube動画も候補に入っています。ミツカン公式の商品ページは、リストの最下位です。
回答文そのものは「基準の範囲では問題ない」と穏当でした。しかし、答えの土台が第三者のコンテンツである以上、それは結果論です。
なぜ第三者ブログが筆頭になるのか。この質問に正面から答える公式ページが存在しないからです。AIは「聞かれた質問に一番よく答えているページ」を参照します。空いている席に、第三者が座っているだけです。
実害もすでに出ています。
AIは答えを作るとき、ウェブ上の読みやすいページから順に参照します。今回の調査で引用元になっていたのは、比較サイト・個人ブログ・病院や薬局のサイトでした。御社公式の引用はわずか2回です。
御社サイト側も調査しました。原因ははっきりしています。
そして、直せば読まれる証拠もあります。御社の健康コンテンツで唯一ウェブページとして整備されている「酢の力」は、実際にAIの引用元になっていました。
つまりこれは、直せる問題です。
| 診断で見つかった穴 | 打ち手 |
|---|---|
| リリース66本すべてPDF。引用ゼロ(06) | ① リリースのウェブページ化 — PDFと同じ内容をHTMLでも公開し、AIが引用できる形にする |
| 「体に悪い?」ブログが参照筆頭(05) | ② 健康・安全FAQの整備 — 消費者が実際にAIに聞いている質問を起点に、「添加物は?」「塩分は?」へ公式が正面から答えるページを作る。ネット全体を塗り替えるのではなく、その質問への一番良い回答者に公式がなる |
| 構造化データの記述ミス。「カラメル色素」誤答(05・06) | ③ 構造化データの修正 — 商品・レシピページの機械向け記述を直し、AIに正しい情報を渡す |
| 用途の質問でブランド名が消える(04) | ④ 記事のAIO文体化 — レシピ記事・リリースを、AIが引用しやすい書き方(結論先行・商品名明記・出典付き)に改める |
特別な新技術は使いません。ウェブ制作と編集の、丁寧な仕事の積み重ねです。だからこそ、始めれば確実に前に進みます。
納品物は月次レポート1枚と記録シート。社内会議にそのまま出せる形でお渡しします。
本提案の調査を、御社の優先ブランド・優先の質問に合わせて本格実施します。納品物は「AIにどう語られているか」の全記録と、優先順位付きの改善指示書。この段階だけでも成果物として完結します。
診断で決めた優先順位に沿って、07の4つの打ち手を実行します。
08の定点観測を毎月運用し、改善の効果を数字で確認しながら次の手を決めます。
モニタリングは、その先の打ち手も教えてくれます。AIがどの書き手・どの媒体を読んでいるかが毎月分かるため、「誰に情報を届ければ、AIの答えが変わるのか」——ブロガーやメディアへの情報提供という従来の広報活動の狙いが、データで正確になります。公式コンテンツの外側は、この段階から広げます。